プロローグ


バードソングリバー中州に一軒の建物が建っている
「保安局刑事調査部第四捜査室」…通称「ブルーフェザー」の事務所である
「ブルーフェザー」とは保安局内でも特殊な事件を扱う部署だ

それは
「魔法犯罪及び魔物が絡んだ事件、また、それに類すると思われる事件の調査、解決」
となっている


しかし近年これらのような事件は激減しており
かつては「花形部署」と呼ばれてきたブルーフェザーも
現在では「お荷物部署」と呼ばれるようになってしまった

ただここ最近は魔法・魔物による事件が増加傾向にあった
この事態に対処すべくブルーフェザーの人員増加を決定

ケガにより一線を引いていた室長、「ゼファー・ボルティ」に変わり
今年から保安局に入った「ルシード・アトレー」を新任リーダーに加え
ゼファー・ボルティは参謀的なポジションに
さらにスカウトにより
ビセット・マーシュ」「ルーティ・ワイエス」「フローネ・トリーティア
の3名の捜査員を加えた

もともとブルーフェザーとして活動してきた捜査員
バーシア・デュセル
それと、オペレーターの
メルフィ・ナーブ
計7名により活動をしていた


そして今から数日前
さらに1名の捜査員を増員する事を決定
8人目のブルーフェザーがどのような物語を作っていくのかはまだ謎である(作者にも)



序章「1日が始まり 物語が動き出す」



5月20日 8時26分 食堂
いつも通りの朝がブルーフェザーにも訪れていた


おはようございます
ルシード・アトレー…リーダーが気だるそうに挨拶をした

おはようございます
その場に集まったみんながそろって挨拶を返す

朝のミーティングが始まるときの挨拶だ
『みんなでそろって挨拶』なんて
ルシードはやりたくないのだがもう半分慣例化していて
ルシード自身諦めていた

そして全員でとりあえず他愛も無い話をしながら朝食をとる
全員といったがイスが1個余っている
イスの数が多いわけではない、起きて来ないのだ
バーシア・デュセル…低血圧(自談)らしく めったに朝のミーティングに顔を出さない

それもすでに慣れてきてしまっているのか
バーシアがどうしたのか問う者もいなかった


それじゃ各自、予定を報告しろ

ルシードが言うと皆が今日1日の大雑把な予定を言っていく
そして、ルシードがそれに許可を出していくのだ
とはいえ、許可がでない事などほとんど無い
ルシードもめんどくさいのでいちいち口を挟もうとはしなかった
まぁ…あんまりふざけた内容だと話は別だが

よーし、それじゃ各当番は当番表に書いてある通りに動けよ それじゃ解散
とルシードが言った直後

バンッ

その場にいた全員が驚き、音の方を見た
メルフィ・ナーブが机を叩いた姿勢のままルシードをにらんでいる

ルシードさん他に言う事は無いんですか?
メルフィがルシードを見たまま言う

えっと…なんかあったか?
ルシードが本当に心当たりがなさそうに言うと、
メルフィはため息をついて続けた
この前渡した報告書まだ目を通してないんですか?
あ?…そんな物あったか?

あの、もしかして新メンバーの事ですか?
フローネがメルフィに訪る
フローネさんは読んだの?」
「はい、昨日の夜、資料室の書類に混ざっているのを見つけて…


とフローネが言い終わらないうちにメルフィはルシードを睨んで言った
ルシードさん?どういう管理をしているん――

すると、メルフィが言い終わらないうちに
ビセットとルーティが新メンバーについて騒ぎ出した

「ねぇねぇメルフィ、どんな奴?年は?男?女?…」

メルフィはルシードに対する怒りとビセット、ルーティに対する怒りが抑えきれず
怒ったように(実際怒っているのだが)書類を読み上げていった

新メンバーの名前は『マクシミリアン・アーセニック』19歳で男性です…

ビセット、ルーティは興味津々の様子でそれを聴いていた

そのとき事務室のほうから電話の音が鳴り響いた
慌ててメルフィが電話を受けに行く

メルフィが食堂を出てからルシードがめんどくさそうに口を開いた
新メンバーか…さ…て、どうするかねぇ…
どうしたんですか先輩?
ルシードの呟きに心配そうにフローネが訪ねた
『迎えに行くのがめんどくせー』とか考えてるんじゃない?
と、すかさずビセットが茶化した

お・ま・え・は・そんなことしか思い浮かばないのか
とルシードが怒鳴りながらビセットの首を締め上げた
イタイイタイ、ギブギブ、まいったまいったって
まったく、そうじゃなくってだな、…

とルシードが言いかけたときにバタンとドアが開きメルフィが勢いよく入ってきた
みんな、事件です、旧市街トランプ通りの奥で魔物が暴れているそうよ。
すでに被害がかなり出ていて、魔法使用許可も降りたわ


それを聞いてルシードがすばやく反応する
魔法使用許可が降りたってことは疑いようがねーな、現場に急行だ
おう」「うん」「はい

ルシードが付け加えた
メルフィは事務所待機、ティセは後片付けと掃除だ
と言うとメルフィが不思議そうに訪ねた
あれ?ゼファーさんは?
ルシードがすぐに答える
ゼファーは新メンバーの迎えを頼む
分った

よーしBF出動だ!!
了解!!×3」
って誰かバーシアを起こして来い、いつものことで忘れてた


BFにとって忙しい一日が始まり、そして新たな物語が動き出した


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