『ヒース独立記』第4話「」「・・・・・この胸の鼓動、これは!もしかすると!!」 ご主人様が拳を震わせ天を仰ぎました 「恋なのか!?」 「にゃ(恋なのか!?でしょご主人)」 相変わらず分かりやすい性格です 「いや、むしろ・・愛?」 「いきなり何!?ていうかあんただれにゃのよ」 ずずいっとせまるご主人様を押しのけてアルリクの少女は講義の声を上げます その様子を見ていたランディアさんがため息をつきました私も同じ気持ちです 「俺はヒースクリフ 君を助けてお尋ね者になってしまった冒険者だにゃ」 「にゃとかいうにゃ!それよりここはどこにゃの!」 「俺も分からんだが、そんなことは関係ない!君のいるところ全てがサンクチュアリぃ・・いたっ!!」 ご主人様が振り向くとたったいま振り下ろしたばかりのスタッフを持ったランディアさんが笑顔で立っていました 「ヒース君」 「な、なんでしょうか」 怖い、怖すぎますランディアさん笑顔の中に修羅が見えます 「私から説明しますからちょっと向こうに行ってなさい」 「わ、分かりました」 冷や汗を掻きながらご主人様は下がりました その姿はかなり情け無い姿です 「 「にゃ・・とにかくそこで無罪の証拠を持ってくればいいのよね」 「はい 彼らが何をしているのか分かればあなたの死刑判決は無効となるでしょう」 「あと俺ものな」 退屈そうにランディアさんの話を聞いていたご主人様が口を挟みます 「なんであんたまで?」 少女が首を傾げました 「あなたを助けるのに少々無茶をしすぎましてね 黙っていれば私たちのほうでも動いたというのに」 「な!?聞いてねえよ」 「当たり前でしょう 何故あなたに言う必要があるのですか?」 それはそうですご主人様が手を出したのは下心があったからランディアさんたちとははなから目的が違います 「にゃ(やーい、ご主人の色情魔〜)」 「絞めるぞ、この駄猫」 「・・・・にゃあ(ごめんなさい)」 「はぁ、馬鹿にゃひともいたものね」 少女は軽くため息をつくとご主人に手を差し出します 「ま、よろしくねヒース」 その手を握り返して握手をする二人 「おう、よろしくな・・・えっと」 と、詰まるご主人様そいえば少女の名前はまだ聞いていませんでした 「ああ、私の名前は・・・」 少女はにこりと笑顔を浮かべて囁く様にそれを口にしました |