これから
悪霊退治が終わり報酬を受け取った後
買い物も終わり、家に帰っての食事となった
食事が終わりお茶を飲んでいるときマックスが切り出した
「今日の戦闘・・・どう思った」
「え?」「どうって?」
突然の言葉に二人は困惑する
一方フローネはなぜか少し俯いている
「・・・自分たちと敵の力を比べる事は出来るだろう?
あまりに違いすぎる敵を見せてしまったから自信を失っていないかと思ってな」
「大丈夫よ、これから強くなって見せるわ」
「僕も」
「・・・それを聞いて安心した」
「でもお父さんどうしたの?突然?」
「俺たちは各地を巡りながらお前達を育ててきた」
「勉強はわたし達が見て、実戦を通して魔法技術も教えてきた」
「だが・・・お前達をアカデミーに入学させようと思っている」
「え!?」「なんで!?」
「俺たちの独学で教えてしまっては お前達の才能をつぶす可能性がある」
「そんな事ないよ」
「そうよ、お父さんやお母さんに教わってここまで強くなったんじゃない」
「それだけが理由じゃないのよ」
「俺たちはお前達と一緒に仕事をしていく事は出来ない」
「えっ!?」「な・なんでよ?」
「いや、少し語弊があるな。例え私たちと一緒に仕事をしても
俺達が親である以上、必ず俺達の方が先に死ぬだろう」
「そんな時支えになる友人が必要なの」
「俺たちにも仲間がいる」
「例えSランクの仕事であっても彼等とチームを組めば解決できると思える仲間」
「そんな仲間を 俺たちと仕事をしていては絶対に得る事は出来ないだろう」
「私にとってのマックスのような・・・」
「・・・俺にとってフローネのような仲間が見つかるかもしれない」
「だからあなた達をアカデミーに入れようって決めたの」
「で・でも」
「本当はね、私たちだってあなた達と別れたくない」
「だったら」
「だが・・・親が子を縛り付けていては子供の成長は望めないと思った」
「幸いあなた達を入学させるアカデミーにはその信頼できる人達がいるの」
「彼らにお前達を鍛えなおしてもらおうってな」
「でも、アカデミーは魔法を最初から習う所でしょ?私たちが行っても無駄じゃない?」
「そんな事はないぞ、応用を知ってからでも基本に戻る事は大切だ」
「それに入学後半年したら特別クラスができて、ランク別授業になるの」
「・・・」
「親が勝手に決めた事だ、最終的にどうするかはお前達に任せる」
「・・・どうしますか?エミュリット ミランス」
「わ・・・私は・・・」
「・・・・・・行くよ・・僕」
「エミュ!?」
今まで静かに話を聞いていたエミュが意外な答えを出した
「僕はここ以外の世界を見てみたい そして、とーさん達を助けられるような
そんな風になりたい・・・多分ここで修行しても とーさん達を超えられない気がする」
「エミュ・・・ありがとう・・・・ミラは・・どうしますか?」
「・・・私だけ駄々こねたってしょうがないでしょ・・・わたしも行くわよ」
「でもずっと話せないって寂しいかな」
「それは私たちも一緒よ、だからこれを渡しておくわ」
「何これ?」
「俺の仕事仲間が開発した魔力電話だ」
「使用者の魔力に意思を乗せて飛ばす機械なの、私たちが一方を持っているから
好きな時に電話してね、意思を飛ばす度に魔力が減るから疲れるけどね」
「ありがと、大事に使うわ」
「ちなみに出発は明日だ、俺達もついていくけどな」
「準備はやっ」