CLANNAD「智代2」


智代「こうか?・・・」
ぺろっ
朋也「うっ・・・そう・・・」
智代が先端に舌で触れる
朋也「もうちょっと下の・・・腹の部分も・・」
智代「ったく・・・ここか?」
ちゅ
朋也「うわっ・・・・」
智代「どうした?」
朋也「あんまりに刺激的で・・・」
智代「それは私も同じだ、あんまり変な声をあげるな 恥かしい」
朋也「あ、ごめん・・・次は咥えてみてくれ」
智代「こ・これをか?」
朋也「あぁ」
智代「それは・・・うぅ・・・」
ゆっくりと智代が口を近づける
そして半分くらい口の中に入って――
智代「だめだ!何が悲しくてゴキブリ飴なんて舐めなければならないのだ!?」
手に持った棒つきの黒い物体を俺に押し付けてくる
朋也「あぁ!せっかく見付けたゴキ飴を!!」
智代「だいたい何故 初の給料日にこんな物を買ってくるんだ!朋也は!!
朋也「ゴキ飴だぞ?中国の神秘!見つけたら買いたくなるじゃないか」
智代「興味を惹かれるのは良いが、自分ひとりで食べてくれ」
朋也「部屋で1人こんな物を食っていたら怪しすぎるぞ」
智代「・・・」
朋也「・・・」
智代「・・・確かに・・・」
朋也「それに…」
智代「?」
朋也「いや、忘れてくれ」
智代「そういう言い方をして忘れる奴がいると思うのか?」
朋也「ただの勘違いだ」
智代「どうせお前の事だからまたエロい事だろう」
朋也「・・・」
智代「ったく、せっかくプレゼントというから楽しみにしていたというのに・・・」
朋也「でもこれよく出来てるだろ?『ゴキもどき飴』」
智代「・・・もどき・・・?」
朋也「あぁ、黒飴から砂糖を大幅削減して甘さを落とし、精巧に光沢を似せた飴だ」
智代「・・・・・・」
朋也「・・・・・・」
智代「・・・ふっ」
朋也「恐っ!!
智代「どうする?」
朋也「どう・・・とは?」
智代「何も言わずに蹴られるか、何か一言残して蹴られるか」
朋也「どっちにしても蹴られるじゃん!!」
智代「穏便に済むと思ったか?」
朋也「悪かった、コレ」
智代「?」
不思議そうな顔をして小さな包みを受け取る
朋也「初給料記念のプレゼント(真)だ」
智代「わざわざ(偽)を用意するな、ったく・・・
文句を言いながらも嬉しそうに包みを空ける
智代「オルゴール?」
朋也「あんまいい給料じゃないからな、そんな物しか買えなかったけど・・・」
智代「十分だ」
カチカチカチカチ
ゆっくりとねじを回して机に置くと綺麗な曲が流れ出す
智代「いい曲だな、なんていう題名なんだ?」
朋也「烏の歌」
智代「烏?・・・なんだか変な名前だな」
朋也「歌詞カードも付いてたんだけど・・・いるか?」
智代「・・・いらん」
朋也「え?」
智代「普通オルゴールに歌詞カードはついていない、嫌な感じがする」
朋也「そんな事無いって、いい歌だぞ」
智代「せっかくのいい曲に変な歌を刷り込むな!!
朋也「『変な』って決め付けるのは早くないか?」
智代「朋也が良いと言った曲は大概良くない感じがする」
朋也「まぁまぁ一度聞いてみろって」
智代「・・・出だしだけ歌ってみろ」
朋也「おう・・・消えるキノコぐ」
バキィもぉっ!!
智代「やめとけ・・・危険だ」
朋也「痛たた・・・」
智代「ったく、お前という奴は・・・」
朋也「ん?」
智代「いや、なんでもない」

智代「さて、今日こそ親に会ってもらおうか」
朋也「いきなりだなっ!!
智代「こんな悪戯をしたんだ、それなりの覚悟はあろう?」
朋也「そっちの都合もあるんじゃないのか?」
智代「大丈夫だ、弟がずいぶん吹き込んでいてな、早くつれて来いと言われている」
朋也「弟に?」
智代「あの最初に会った時に既にばれた」
朋也「早っ」
智代「・・・お似合い・・・だとさ」
朋也「・・・」
智代「どうした?顔が赤いぞ」
朋也「智代も同じだぞ」
智代「ふふっ嬉しくない訳が無いだろう」
朋也「・・・」
智代「まただ」
朋也「もう、いいから行くぞ」
智代「あぁ、あのときのような第一印象は止せよ」
朋也「当たり前だ、既に今日のためのプランは考えている」
智代「・・・不安だな、言ってみろ」
朋也「いや、見てからのお楽しみだ」

智代「朋也のは信用できん、見せてみろ」
朋也「だめだ」
智代「こっちこそダメだ」

・・・
・・・


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