CLANNAD「智代ストーリー」


朋也「は・・・腹減った・・・」
作業員A「おう、どうした新入り?」
朋也「ちょっと弁当を忘れまして・・・」
作業員A「そら災難だったねぇ・・・」
朋也「・・・」
作業員A「・・・」
朋也「くれ」 作業員A「ダメ」
二人「・・・」
作業員A「世の中そんなに甘くねぇよ」
朋也「ちぇっ・・・」

智代「朋也」
朋也「え?」
智代「悪い、遅れたな」
驚いて振り向くと何故か制服姿の智代が立っていた
朋也「おま・どうして・・」
智代「昼休みだ、昼を食べに来たんだから問題あるまい?」
朋也「いや、ずいぶん遠いぞココ」
智代「急いできた、それでも後10分も居られないがな」
作業員A「お?誰だ その美人はよ」
朋也「俺のコレだ」
そう言って小指を立てる
作業員A「ヒュー いいねぇ」
智代「朋也・・ったく・・お前という奴は、早く食べるぞ、時間が無いんだからな」
言われて弁当箱を空ける
朋也「・・・・・・」
作業員A「・・・・・・」
朋也「いや、お前のも相当のものだと思うぞ」
弁当箱の中身はかつてのよりもハートが増えている
星型のニンジンは聞いた事があるがハート型など聞いた事が無い
だいたいウインナーはタコだろ、なんでハートなんだ?しかも立体的だぞ?
どういう包丁捌きをしたらこういう芸当が出来るんだ?
智代「ん?せっかく朝早く起きて作ったのだから早く食べてくれ」
朋也「あ・・あぁ」
こりゃ確かに相当早起きしなきゃ作れやしないだろう
よく考えると智代の作ってくれた弁当というのは久しぶりだった



あまり時間が無いというのは本当らしくすぐに終わりの時間がやってきた
智代「悪いな、本当はもうちょっとゆっくりしていたかったが・・」
朋也「智代ならもうちょっとゆっくりしても間に合うんじゃないのか?」
智代「いや、その限界ギリギリだ。悪いが弁当箱は持っていてくれ」
朋也「え?どうするんだ?」
智代「お前が終わるころに迎えに来る」
朋也「いや、結構遅くなるから帰りがけで良いぞ」
智代「だめだ、今日は両親に合わせようと思っていたからな」
朋也「え・・・」
智代「それじゃあな、また」
そういうと俺の彼女は颯爽と駆け出していった

後に残された俺は何がどうなっているのかサッパリだった
作業員A「ほぅ・・・ま、頑張れよ新入り」
朋也「・・・」




朋也「ふぅ・・」
智代「終わったか?」
着替え終わって表を覗いて見ると智代が待っていた
朋也「あぁ・・・って、本当にこれから親に会わせるのか?今日は全然普段着だし何の準備もしてないぞ」
智代「いや、あれは冗談だ・・・茶目っ気・・・と・いうやつだ」
朋也「・・・」
智代「ん?どうした?」
朋也「いや、まぁちょっとほっとした」
智代「でも少し嬉しいぞ」
朋也「?」
智代「親に会う事自体が嫌という訳ではないみたいだったからな」
朋也「そりゃまぁ・・当然なぁ・・・」
??「やーやーお二人さん、結局よりを戻したらしいねぇ」
智代「今の声!?」
智代がキッと振り返る
智代「・・・だれだ?・・・」
??「オレだよ、オレ、見て解んないの?」
智代「俺俺詐欺か、だが相手が悪かったな」
??「えっ!?ちょっ!?」
智代「0.3秒以内に名乗らねば蹴る!!
??「え!?すのh――」
バキィ
??「ぐぼぉっ
??「短けーよ!!ってか前より短くなってるじゃねーか!本当は気付いてたんだろ?」
智代「悪いな春原、今の問答で思い出した、髪が黒いせいで気が付かなかった」
春原「普通は気付きます!!っていうか顔を見せて俺俺詐欺やってたら馬鹿じゃん?」
智代「いや、頭弱そうだから、自分で気付いていないのかと思ってた」
春原「悪かったねぇ頭弱そうで!ったくお前らが仲直りしたって聞いて会いに来たのに」
朋也「いや、知っていたんなら邪魔だから遠慮しろよ
智代「あぁ邪魔だな
春原「悪かったねぇ!!遠路はるばる友達に会いにきたっていうのになんて言い草だ」
朋也「ともだ・・」
俺はゆっくりと首をめぐらせる
智代と目が合う
智代は首をかしげた
俺は念のためもう一度辺りを見回した
目の前の男と目が会う
春原「・・・」
朋也「・・・」
智代「・・・」
春原「おめーらだよ」
そう言って指で指し示した
その指の先を辿ってみても壁しかない
春原「お前らだよ!!岡崎朋也と坂上智代!!
目の前の他人はそう怒鳴ってきた
春原「他人かよ!!
朋也「心を読むなよ」
春原「ったく・・・にしても就職決まったんだな、おめでと」
朋也「あぁ、サンキュ」
春原「・・・」
朋也「・・・」
春原「そういえば俺も決まったんだよ、就職」
朋也「へぇ、良かったな」
春原「・・・」
朋也「・・・」
春原「・・・・・・」
朋也「・・・・・・」
春原「最近就職難じゃん?俺ほどの才能があっても結構大変だったんだけどね」
朋也「そうか」
春原「・・・」
朋也「・・・」
春原「・・・・・・」
朋也「・・・・・・」
春原「・・・・・・・・・」
朋也「・・・・・・・・・」
智代「・・・・・・・・・」
春原「聞けよ!!バリバリ話振ってるじゃねーか!!!
朋也・智代「え?」
春原「俺の就職先だよ!普通気になるだろうが!!」
朋也・智代「あぁ・・・悪いな、ちっとも気にならなかった」
春原「息ぴったりですねぇ!!

朋也「あーなんだ・・・春原?」
春原「お?なんだ?」
朋也「悪い、邪魔だから帰ってくれないか?
春原「ヲイ!
智代「そうだな、そろそろ邪魔に感じてきた」
春原「結局俺って何のために出てきたんだよ!!
朋也「ストーリーには脇役も必要だろ?」
春原「俺は脇役かよ!?」
朋也「誰もそこまで言ってないだろ、道端の雑草役だ」
春原「脇以下じゃん!!いいよ、帰るよ〜〜だ」
(小学生かお前は)

春原「せいぜいおまえらは乳繰り合ってろ〜〜〜」
朋也「春原!!
春原「あぁん?」
道路を挟んで向こうに居る春原を呼び止めた
朋也「ま、会いに来てくれたのはちょっと嬉しかったぞ」
春原「・・・」
朋也「普段の0.003%増しくらいだけどな」
春原「少なっ!!」
朋也「後誤解が無い用に言っておくが、俺らはまだまだピュアだぞ」
智代「朋也」
春原「なっ!!それじゃまだおっぱ―」
バキィはぶぅ!!
春原「な?」
一瞬宙を舞った春原が辺りを見渡す
春原の近くには誰も居ない
あえて言うなら5メートルぐらい離れた場所に俺たちが居るだけだ
春原「・・・ぱいおt」
『ぱ』と春原が発音した直後
俺の横に居た彼女の姿がぼやける
『い』と春原が発音している頃
その彼女の姿はどこにも見えない
『お』と春原が発音した時
彼女は忽然と春原の前に姿を現す
次の言葉を発する前に別の音がする
ばきぃ!ぐばぁっ
超スピードで接近した速度を一瞬で殺し
真上に蹴り上げる
そのまま左足を軸に一回転し
遠心力を乗せた右足を落ちてきた男の腹部にぶつける
ずっ「ぐぅ
その男が壁にぶつかる頃には俺の横にその彼女は戻ってきていた
2HITS!!

智代「行くか」
何事も無かったかのように先を歩き始めた
朋也「そうだな」
俺も何事もなかったかのようにその後に続く

智代「朋也 恥かしい事は言うな」
朋也「だって全然そういう話が出ないんだぜ」
智代「それはっ・・・私だって覚悟は出来ているんだぞ?」
朋也「えっ?」
智代「それなのにお前がムードを壊すような事ばかりするからだ」
朋也「それにしては本気で殴られたような」
智代「さすがに手をワキワキさせながら寄って来たら、殴ってしまうぞ」
朋也「俺は彼氏だぞ」
智代「わ・私だって恥かしいんだから・・・もうちょっと・・・ムードとかを・・・」
朋也「あ・あぁ、悪かった」
智代「ったく・・・あ、今日はダメだぞ」
朋也「えっ?
既に後ろに回していた手を引っ込める
朋也「どうしてっ?」
智代「それは・・その・・さ・察しろ」
朋也「・・・え・・・あ・・・でもあんなに動いてたじゃん」
智代「あれは全然本調子じゃなかったぞ」
朋也「そ・そうですか」
・・・あんまりからかうのはやめよう・・・
朋也「それじゃお楽しみはまたの機会だな」
智代「だからそういうのを止せと言っているんだ」





春原「結局俺の就職先って?」
智代「作者に余計な負担をかけるんじゃない!!
ががががががばきぃ!!!
コンボが繋がった!!
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